2016年1月17日

 

スコール。予定だと選挙直後の国民党を撮影するつもりだったが、雨の強さに止め、なぜ台湾のパスタは不味いのか(高級ホテルのパスタは知らない)、を考察するため、台北市内のパスタ専門店2店を回った。つまり、休日にしたわけである。
台湾の地方選挙の場合、勝った側は凱旋の挨拶、負けた側は謝罪の行進をすることが見られるが、国政の場合、そういった類いの喜怒哀楽はないようだ。少なくとも雨の中、街を歩いていても、そのようなシーンには出会わなかった。逆に言えば、国民党側は惨敗を覚悟し、支持者たちも受け入れた、といえるかもしれない(前回、民進党の陳水扁氏が総統に当選した夜、国民党支持者は国民党本部を襲撃するという事件が起こっている)。
民視新聞台で見ると、当選した蔡氏は連日の激務で風邪を引いたようで、体調が悪そうだった。記者会見で隣にいた高雄市長の陳菊氏が実の姉のようにさり気なくサポートしていたのが印象に残った。さらに昨年1月にやっと釈放され、出身地で病気療養している陳水扁氏も車椅子で動けるくらいまで回復していた(強度の鬱病も併発し、拘束がそのまま続けば幽閉死する可能性もあった)。
いかなる近代国家も各国の自立した価値軸と規範で活動する権利を有している以上、中華民国政府の判断を批判する能力(丹念に検証できる情報を私は習得していない)を私は持っていない。ただ、今回の民進党の勝利は台湾の大きな転換点になることは間違いないと街を徘徊し、新聞を読み、ホテルでテレビを見ながら確信していた。

 

 

 

 

1月18日時代力量、黄國昌党首選挙区撮影